home
pin pin pin 家庭の靴学 pin pin pin



〜靴のお手入れ〜


雨などの水分によるトラブル 編



<雨の日への対応策>
Q 私は仕事の関係で、少々長い期間フランスで暮らす機会があり、 その間に靴をそれまでの日本製から欧州製のものへ置き換えて参りました。 現地では自動車通勤で、かつ元々雨も少ない国なので、革底の靴でも問題なく、 購入後数年を経た靴も皆良いコンディションで帰国致したのですが、久しぶりの日本は雨も多く、 又通勤も外を歩かざるを得ない環境で、あっという間に傷んでしまいそうで不安です。 貴ホームページに、防水スプレーでの水分ガードが載っていましたが、それに加え、靴床に薄いゴムでも貼ろうかと考えております。 靴は通気性が大切だと良くいわれますが、 問題ないでしょうか。
それとも、「良い靴は雨の日には履かない」という気構えで、ピンチヒッターにゴム底の雨用の靴でも購入せねばならないのでしょうか。 隣の英国はジョン・ロブを始めとする良い靴がいろいろありましたが、雨の多いかの国で、シティで働く紳士たちがどう対応していたのか、 残念ながら調べずに来てしまいました。
日本で靴を大切にする方々がどうなさっているのか、アドバイス頂ければ幸いです。 (男性)
A 確かに、そうですよね。 英国と言えば、雨がさを持った紳士の像が浮かぶくらい、ウエットな感じですよね。その紳士が クラリーノを履いているということは、ありえないでしょうし。
ちょうど、友人に英国のCordwainers college(製靴の専門学校) に1年程行ってた者がいましたので聞 いてみました。彼も、特にその様な事を直接聞いたわけではないそうですが、やはり地下鉄等に乗っている時に足元を観察していると、ちゃん としたレザーソールの靴をほとんどの人が履いていたそうです。ただ、天気が変わりやすく、朝、抜けるような青空だったのが、昼過ぎには雨 雲がかかるようなことはしょっちゅうですが、日本のように、水溜りができるような降り方は少ないそうです。そのくらいなら、ソールに与え るダメージも少ないのではないかと思います(時計で言うところの〃生活防水〃くらいの威力はあります)。ただ残念なことに、日本の降り方 は時計のそれをはるかに越えるものです。
要はソールに水分が吸収されてしまうと、減り方も早くなるし、乾燥する際に油分を奪っていきますので、そこまで濡らさないということが決 め手です(お風呂に入って、指の皮がシワシワにならない程度のようなものでしょうか)。

対策としては、アッパーはクリームで十分に磨いておく。さらに防水効果を期待するなら、ワックス系の(KIWI等)ポリッシュで仕上げる。こ こまですれば、防水スプレーはいらないかと思いますが、時間のない時などは便利でしょう。
ソールに関しては、Q&Aにもありましたように、ミンクオイルを塗っておくくらいです。
でもやはり、一日雨の中を歩きまわるとうのは、避けたいものです。ですから、雨用に一足、ソールだけでもラバーのものをご用意されること をお勧めします。
ソールにゴムを貼るというのもひとつの手段です。耐久性もでます。しかし、おっしゃる通り通気性は失われます。どちらが良い悪いではなく、 一長一短ということです。経験上、レザーソールにゴムを貼ってもサイドのコバの部分や、踏まずのあたりからでも、水分は吸収しますので、 薄いものですと、バリバリになっているのを見かけることはあります。ですから、やはり一足は底の部分に 革を使っていないラバーソールをお 持ちになられることをお勧めいたします。


<雨に濡れてシミができて…>
Q この間、革靴が雨で濡れてしまいました。 乾かしたのですが雨で濡れた部分が一部、乾燥後にしみになってしまいました。 しみの取り方などあるでしょうか?
大変お忙しいでしょうが、どうかよろしくお願いします。 (男性)
A この時期は、雨が多くて辛いですよね。でもご心配無く、大丈夫です。
まず、なぜ〃しみ〃ができるのか? をご説明します。
原因は雨ですよね。では、水が悪者かと言ったら、決してそうではありません。 このページでさんざん言っていますように、水は革とは相性の良いもの、むしろ必要な物なのであって、 水そのものではなく、2次的な要素が〃しみ〃を作るのです。 おそらくその靴の〃しみ〃はソールのすぐに上あたりからできていると思います。 ということは、雨が直接靴に降って濡れた部分は〃しみ〃になっていないということですよね。 つまり、革がソールから上に水を吸い上げる(毛細管現象)際に、水と一緒に不純物をも吸い上げて、 乾く際にそこに残していったからなんです。
ではどうすればよいか? 靴全体をもう一度濡らしてください。 そうすることによって、残していった不純物を散らすのです。 水にはそのように拡散させる力があるのです(水の入ったコップにインクをたらすと拡散するように)。 さらに、サドルソープという革用の石鹸で洗ってやれば、革の繊維の中に入り込んでいた不純物を (クリーナーでは、そこまで取れない)取り除くことができます。 シューケアコラム第3回「革靴を洗う」もご参照ください。 あとは、形を崩さないように新聞紙でも詰めて陰干ししてやってください。


<革の色落ちについて>
Q 楽しく拝見させていただいてます。
お伺いしたいのは、靴の色落ちについてです。
(もし担当分野外でしたら、申し訳ございません)
よく、天然皮革なので色落ちします・・という表記がなされていますよね?

実際、私もスエードの靴だかで色落ちして靴下が汚れた経験があります。
これを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
また、不思議なのですが靴は天然皮革のものがとても多いのに、すべてが色落ちするわけではありません。これは一体なぜなのでしょうか。
あわせて手入れのことですが、革靴でも水で洗えるとはいいますが、こうした色落ちのモンダイはどうなるのでしょうか。
お忙しいところ、申し訳ありませんが、どうか教えていただきたいと思います。(女性)
A 革の色落ちは、服と同じで染められたものである以上、起こりうることです。

ただその大小があるだけで、そのあたりは革の質や染料、その方法によって変ってきます。 一応、JISの規格では、堅牢度(けんろうど)といって、色落ちの基準を作って推進はしておりますが、強制力のあるものではありませんの で、こればかりはどうしようもありません。
商品として、色止めのスプレーもございますが、完全にというわけにはいかないのが、現状です。

洗えばそのような革の場合は、色落ち致します。
ただし、その場合は濃い色の場合でしょうから、クリーム等で補色していただければ良いでしょう(中敷きの場合は交換)。


<雨に濡れてシミになる原因>
Q はじめまして。
私は東京に住んでいる○○という者です。
いつも楽しくHP拝見させて頂いております。 とてもためになり、ついつい見入ってしまうページです^^ 実は貴殿のHPに辿り着いたのには、訳がありまして・・・
本当に申し訳ないお話かも知れないのですが。。。 どうか聞いてやって下さいませ。。
プラダの姉妹ブランド、ミュウミュウというブランドのバッグが突然の雨に 降られてしまって・・・ベージュという色もあるとは思うのですが、シミに なってしまいました。。
何も知識の無い私は応急処置?として、乾いた布で水分を取り、 靴クリームで全体を拭いたのですが、若干良くはなったものの、少し色落ちもありま した。 未だにシミは全体に残っています。。
とても気に入っているバッグなので、どうにかしたくて、同じ革素材の靴の ページを検索しまくって、貴殿のHPに辿り着いたのです。。
革素材というだけでなんて邪道かも知れませんが・・・(>_<)
そこでご相談なのですが、バッグも靴同様の処理をしてみてもよいのでしょうか??
今の状態だと、サドルソープとステインリムーバーとどちらがいいのかわかりませ ん。。
今のままだと悔いが残ってしまって。。。安くはないですし。。 まさか・・・ですが、バッグの修理?クリーニング?を受けて頂くのは無理でしょう か。。
写真で状態を見て頂いてアドバイスして頂けたり・・・しないでしょうか。。
本当にお忙しいところ、ご迷惑なメールをお送りして申し訳ございません。。
どうかメール頂けるとありがたいです。。。 (女性)
A はじめまして。
まずはじめにお断りしておきますが、こちらでクリーニングのようなことはいたしておりません。
それとバッグも専門ではございませんので、そのおつもりでお願いいたします。
まず原因ですが、濡れただけでシミになったということで間違いないですね。 普通、服が濡れただけではそのようになりませんよね。
なぜかといいますと革と染料の結合性が、布などに比べると弱いからなんです。
その水分の染み込み具合などで、染料が均一にならずに一定の場所に移動することに より起こります。
ですから他からシミの要因が革に入り込んだのではないので、クリーナー等は使わず に、すでにQ&Aにも書いていますように、もう一度全体を濡らしてやることによ り、均一にするという方法が考えられます。
ただ、革は自然のものなので、その繊維自体にも部位によって密度が違っていたりし ますので、薄い色の場合は、どこまで戻るかはやってみないと分かりません。 それともしクリーナー系をお使いのなるとしたら、サドルソープで洗ってやることが 最適です。
もうひとつ考えられるのは、革の端(コバ)に使っている染料が染み出したという場 合ですが、お書きの文章からは前者でしょう。


<革の水分によるトラブル(色落ち、色移り、シミ)についてまとめてみました。>
Q (1)はじめまして。 東京在住、女性です。

昨年、黒い革の膝下のロングブーツを購入しました。 内側は、ふくらはぎから足首のあたりまでが布張りで、 足首からつまさきにかけては革です。
一日履いてから脱ぐと、足首からつま先にかけて ストッキングと、通り越して足にまで革の色移りがあり、 とくにかかとあたりは真っ黒になってしまい、洗濯しても汚れがおちません。 恥ずかしくて外出先でブーツを脱ぐこともできません。
もともと足に汗をかきやすいほうですが、他の靴でも 内側が黒い皮革だと汚れることが多く、ついつい 合成の靴を選んでしまいます。
ストッキングが汚れなくなるよい方法はあるのでしょうか? どうか、よい方法を教えてください。 よろしく願いいたします。

(2)こんにちわ。とても気に入っている革の靴が雨によってシミになってしまいました。
そこで、サドルソープを使って洗ってみたのですが、洗った水が靴に残り、そこがに さらにシミになってしまい、さらに大きいシミを作ってしまいました。
また、洗った時、擦り過ぎにより、色も剥げてしまったのですが、どうしたら、シミを残さず、綺 麗に洗う事ができるでしょうか。

(2’)はじめまして。 このHPは隅から隅まで役に立つことばかりで、何度も読み返しています。素敵なHPを有難うございます。 さて、「雨によってできたシミ」に関しての質問です。
ある女性がベージュのかばんにシミができてしまったとお書きになっていましたが、 私のシャネルの靴にもシミができてしまいました。そして、サドルソープを購入しましたが、 注意書きに「May darken lighter colour」と書いてありました。つまり、薄い色の革に使用すると黒ずみます、と。 メルトニアンのニュートラルカラーのクリームで拭いても改善されなかったので、洗ってみたいのですが・・・ 止めておいたほうが賢明でしょうか?洗いたいな〜〜。(女性)
A はじめまして。

色落ち、色移り、シミの原因は、染料や顔料の革との結合が弱いために起こります。 その染色性は、染色摩擦堅ろう度と言ってJIS規格で5段階の基準があります。

なぜ、高染色堅ろう性革を得ることができないかと言うと、

・革は耐熱性が低い(風合いを損なう)ので高温染色ができない。
・強酸や特にアルカリ性に弱い(タンパク質が変性する)。
・革は表面だけでなく断面を染める高拡散性の酸性染料を使用するため汗や雨で溶出 されやすい。
・革をなめす時に繊維同士が密着して硬くなるのを防ぐために、油剤を含浸させる (加脂)ために結合力が弱まる。

(1)<色移りに関して>
JIS規格によると、ご照会の靴の内側の革(ライニング)に使用する革の染色摩擦 堅ろう度は、靴に使用される革の中でも要求度が高く4以上とされています。
ただし、その項目の中には、乾燥状態、湿潤状態、対アルカリ性汗とあり、アルカリ 性汗に関しては2以上と、甘くなっています。
つまり、現段階での技術では、ある程度は仕方ないということになるのです。
ですから、消極的な方法として、

・ライニングには合成の素材のものを選ぶ
・ライニングと同色、同系統の靴下を選ぶ
・ライニングには色の薄いものを選ぶ

といったところで対処をお願いいたします。

(2)(2’)<シミに関して>
既にQ&Aに回答済みですのでそれを読まれたという前提で
雨によるシミの原因は、

・染料の移行による濃淡
・他の部分からの染料の移行

高級な製品ほど、革の自然な風合いを生かそうとしますので、これらのことが起こりやすいです。
特に鞄は、濡れることを想定しておりませんので、JIS規格での基準も低く抑えられています。
完全にシミを抜くというより、全体の色を均一化するというイメージで行う必要があります。
ですから、

・全体を濡らすのですが、違う色使いの革が縫い合わされている場合は、片方ずつ行うことにより、色移りを防ぐ。 (靴の場合、ソールのコバの部分にはなるべくかからないように)
・サドルソープを使用する場合は、こすって落とすのではなく(シミは表面の汚れでは ないのでこすっても落ちない)、泡を立てて汚れを浮かすというイメージで→こすりすぎは革 のぎん面を傷めて、別の問題が起こります。

と言うことでお願いいたします。
ただ、革の質や染料、その染色方法によってきれいにならない場合もあります。 しかし、他に方法がないのも事実です。


<シミについてもうちょっと>
Q はじめまして、こんにちわ。○○と申しまして、女性です。
買ったばかりのブーツにシミが出来てしまい、困り果ててインターネットをさまよって、貴HPへ辿りつきました。
Q&Aの方にも目を通させて戴いたのですが、どうしたらいいのかまだよくわからないので、メールで質問させて戴きました。

わりとやわらかい感じの皮で 皮のきめが粗くカジュアルに履きこなせる感じのもの (何の皮かは 私の知識が足りなくて解りません。スエードではありません) なのですが、 買った後、軽くだけしか防水スプレーをかけずに 雨の日に履いてしまい、酷く雨が染み込んでしまいました。
幸い、雨の染み込みの方は、日陰でじっくり干したので シミは出来ずに済んだのですが、 雨が染み込まないようにお手入れをしなくては!と思い立って、張り切って ○○○○○社製の液体の靴墨をソール付近の目立たない位置で試したら大丈夫だったので、 ブーツ全体に塗ったたら ブーツ全体が激しいシミになってしまいました。

ブーツの色は 茶色。素材は、割とつやがない感じの素材です。
アンティーク調?の色なのかもしれません。 で、ブーツに塗ったナイトリキッドは、無色のタイプです。

つやのない素材に、このようなものを塗ってはいけないとはじめにきちんと調べずにお手入れをはじめた自分が悪いのですが、 このように出来てしまったシミというのは、もう取れないのでしょうか?

お手入れ編の<KIWIの缶入りワックスで、染みに・・>を見て、特効薬は無いと書かれてあって、 KIWIのワックスなら自然に消えていくのを待つしか・・・とありましたが、これでも同様に自然に消えていく事がもしかしたら あるかもしれないでしょうか? (ないです・・・よね??)

<薄い色の革の靴の手入れ> →Part2、のところにある汚れ落しの方法、 ステインリムーバー(<ツヤ消しの革が、ツヤツヤに・・・>の所にも載っていますね) かリグロインという染み抜き剤でさっと拭いてやる、という方法で、普通の汚れではない私のようなナイトリキッドによってできてしまった “シミ”の方も薄くなる可能性はあるのでしょうか?
この“シミ”も、これが付着した量が多くて多く染み込んだ部分が単に色濃くなってしまっただけなのか、 それとも素材自体が変質してしまったのか、今の私には よく解っていないのですが・・・。 素材がダメになってしまったのでしょうか??

以上の様に、自分の悩みと似た項目は見つけたのですが、自分のつくってしまったシミを消すには その項目の通りにすれば合っているのかどうかがよく解りません。
「液体の靴墨系は使うのは簡単だが、シミをつくると厄介で、専門家に任せるしか・・・」 とかいうのをどこかで見かけた記憶があるので、今の私としては ステインリムーバーを使って スーパーリキッド自体は剥がせても、シミまでは消えないかなぁ??とは思ったのですが、 少しでもシミが薄くなる可能性は ありますか?
シミになってしまっていたら もう 何を験してもダメなのか、ステインリムーバーを一度ためしてみる価値はあるのか、 お忙しいところ恐縮ですが、ほんの少しでも私にアドバイスいただけたら、嬉しいです。

何分知識が無いもので、質問の仕方が下手&似た項目も見つけているのに似たような 質問をしてしまった形になったこと、どうもすみませんです。

液体を塗る前に、一旦ネットを調べていれば・・・
先に 貴HPを発見して勉強しれいれば・・・
と、今更ながら大後悔の嵐です。物凄い初歩的なミスだったなんて!!
これからは、気に入った靴を大切に長持ちさせる為には まず靴に合ったお手入れを 勉強してからしなければ、と、そんな当り前の事を 今回の失敗で学びました。
その為には、貴HPというのは、大変に参考になるHPですよね!ありがたいです!
A はじめまして。

詳しく調べていただいているようで、助かります。 ただやはりシリアスな状況でありそうな感じです。

シミというのには大きく2つのパターンがあって、単純に雨などに降られて革が濡れていまい、 革の染料が不安定なため異動し、薄いところと濃いところができた、というものと、 他の成分(油分やコーヒーやワインなど)がシミそのものになっている場合です。

前者はまた全体を濡らせる事で均一化を計ればシミの様に見えるものもなくなるのですが、 後者の場合は違う染料もしくは油が原因ですので、それを完全に取り除くのは、難しく効果的な方法が見当たりません。
薬局に売っているリグロインという染み抜き剤で叩くように試してみてください。 ただし、同時に色も抜けてしまう可能性が高いので、後でカバーできる色かどうか(濃い色なら比較的可能)をご判断ください。
ご照会の製品の成分は普通のクリーム類と同じ成分(ロウ・油分・有機溶剤)なので、後者に当たります。

できるかどうかわかりませんが、HP内「専門店様からの情報」で紹介しています 「彩革の匠」 さんで何らかの妥協策があるかも知れませんので、一度お尋ねください。


<雨に濡れて乾いたら、ふやけたように部分的に盛り上がってしまった>
Q (1)「こんにちわ、初めてお便りします。
気に入った靴を大事に履いています。
20年ものの靴が何足もあります。
足になじんだ靴は捨てがたいのです。

そのうちの一足が雨に濡れ、特に革のそこが磨り減って割れていたため靴全体に水がしみこんでしまいました。 その結果気がついたら、表皮部分にボツボツ小豆サイズのふやけて盛り上がった部分ができてしまいました。 靴墨を刷り込んで、なんとかごまかして履いていますが元通りにする方法があれば是非お教えください。

尚、必要があれば写真を添付いたしますが。
よろしくお願いいたします。」





(2)「初めまして。
東京都在住の○○といいます。
ご質問させて下さい。

都内のデパートで昨年の暮れにエドワードグリーンのパターンオーダー会が開か れてそのとき作った革靴が半年たってやっと先日手元に届きました。 カラーはダークオークでバークレーというやつです。
まだ2回しか履いていないのですが、先日雨に少し降られて靴の先端が濡れてし まい、水膨れのようなものが出来てしまいました。
乾いた後では光の加減で見える程度なのですが、気になったので購入したデパー トに電話で聞いてみると、「エドワードグリーンの既成品よりもパターンオー ダーのものはデリケートで上質な革の為、水に濡れてそのようになることがもの によってある」というような説明をうけました。
修理部門の方で何らかの対応(革を洗うようなニュアンスのことを言ってました)をしますが、 あまり靴にとっては良くないのでそのまえに我々に判断させて欲しいので持ってきて下さい、といわれました。
また、防水スプレーなどをかけておいた方が良かった、みたいなことも言ってましたがどうも納得がいきません。
 私自身はクロケットの黒とチェスナットの靴をここ数年毎日交代で履いてます。毎週手入れはきちんとしてます。
雨にぬれてもシミになったことは1度しかありません。その時もQ&Aで書かれているような方法でしみをとりました。 基本的に水を怖がるより手入れをきちんとすることの方が本質だと思ってるので、 どうもデパート側の説明が逃げ口上にしか聞こえないのですが、、、。 客観的にプロの方からのご意見をお聞かせ願えれば幸いです。

お忙しいとは思いますが、お返事お待ちしています。」
A おそらくその症状は”ウォータースポット”と業界では呼ばれている症状だと思います。 直るかというと、難しいと学びましたし、実際にもそうです。
何かするとしたら、もう一度たっぷり濡らせる、たとえば濡れたタオルのようなものをつま先部分に被せて一晩くらい置いておくなど。
上記Qの写真の靴が↓のようになりました。



(色の薄い靴の場合は部分的に濡らすと染みのようになる可能性があるのでご注意を)。
ただ貴方がお聞きになられたいのは、それを直す方法というより、そのような革は如何なものか?ということですよね。
原因は大きく二つ

・仕上げ剤と原皮との間に水分が入り込む
(仕上げ剤については過去のQ&A「アニリンレザーの手入れ」をご参照ください)
・下地の革をなめす際、植物タンニンや界面活性剤を使いすぎて、水の浸透で革が膨張塗膜を浮き上がらせる。

先にも書きましたように、原因やその対処法などでなく、革の質の問題を問われると、お答えが難しいですね。
↓に「都立皮革技術センター」という機関のサイトがありますので、電話で相談を受 け付けくれるはずですので、一度ご相談してみてください。
http://www.hikaku.metro.tokyo.jp/


<靴にカビが…Part 1>
Q 夏前に友人にレッドウィングの靴を譲ってもらったんですが、夏の間にカビが繁殖してしまいました。
すでに中も外もかなり広がっているんですが、このまま何もせずに諦めるにはもったいない靴なんで、 どうにかしてまた履きたいと思っています。
良い処置方法がありましたら、お教えください。
Q 今年は春から夏にかけて、そして9月の今でさえすごい湿度で、忙しくてしばらく出しっぱなしにしておい た皮の靴(ローファーです)にカビをつけてしまいました。
カビは乾いた布で拭いて落としましたが、靴箱にしまう前にいちど陰干ししようと思っていたら、天気のほうがちっとも涼しくならず、結局ま たカビを復活させてしまいました。
近所のホームセンターにカビ専用のクリーナーを買いに行きましたが、店員さんにあっさりないといわれてしまい、もうこうなったら台所用の 除菌スプレーで拭いてやろうかなんて考えています。
(そんなことはしませんけど)
やはりきちんとした靴屋さんに行かないとクリーナーは手に入らないのでしょうか。
ここは田舎なので近くに「きちんとした靴屋さん」というものがありません。
通販などでシューケア用品は買えませんか?
A 作業の手順としては、次の2つの工程になります。
1、靴を洗ってカビを落とす。
2、カビの再発を防ぐために抗菌処理を施す。
レッドウングの場合のオイルドレザーや、ふつうの表革は、サドルソープという革用の石鹸で洗ってやります。
(ちなみにスウェードにはスウェードシャンプー)
型くずれを防ぐために中に新聞紙を詰めて陰干しします。
カビは菌というか胞子のようなものをまだ中に残していて、再発の原因になりますので、抗菌の処理として靴用の消臭のスプレー (薄いアルコールを含んでいれば何でも可)をしておけば良いでしょう。
それから、油分を補ってやるために、この場合は、ミンクオルを塗ってあげてください。


<靴にカビが・・・Part 2>
Q ホームページ拝見しました。
実は私も所有する靴にカビが発生してしまい、その処置方法がわからず困っていたのでぜひお知恵を拝借できればと思いメ −ルを送りました。
HPのQ&Aにも同様の質問があり、回答もありましたがもう少し詳しく教えていただけないでしょうか? まず所有する靴は茶色のスウェードシューズで、カビの発生した場所はコバとソールの側面部分(ここを何と言うのか分か りませんが、とにかく木の部分で茶色に染色されています)で何度拭き取っても再発生します。 HPの「お手入れコーナー」では「カビ専用クリーナーや除菌タイプの消臭スプレーを布にとって、よく拭き取ります。 (梅雨時の靴のお手入れ法より抜粋)」とありますが、
1.カビ専用クリーナーは靴専用のものなのでしょうか? それは靴専門店でしか販売していないのですか?それとも市販の 台所やバス用カビクリーナーでも良いのでしょうか? スーパーで商品を見たところ、注意書きに「木製品には使用できません」というものがありました。
2.消臭スプレーも靴用のものが良いのですか?また使用した場合スウェードやカビの発生場所(ソール の側面部分)の色落ちが心配なのですが大丈夫でしょうか? 市販の台所・トイレ用の除菌スプレーには「木製品に付着する と色落ちします」と書いてあったので。以上が質問の内容なのですが、分かりづらいかな?!
お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。(男性)
A カビが、普通の汚れと違う大きな点は、〃生きた汚れ〃といったところでしょうか。 そのために、拭き取っただけでは再発生するわけですね。 ですから、まず息の根を止めて(笑)、普通の汚れにしちゃおう! ということです。
消毒にはアルコールですよね。 靴のカビ専用クリーナーという商品もありますが、同じ理論で消臭スプレーの出番なのです (アルコール分を含む)。 商品はやはり靴用をお使いください。他のものでは、やはり色落ちの危険性があります。 繁殖した目に見えるカビは、布に消臭スプレーを含ませて拭き取ります。
さらに、患部にスプレーして2〜3日放置するのです。 そのあいだに、カビの息の根を止めてやろう、というわけです。 あとは、見た目はきれいかも知れませんが、普通の汚れと同様、洗ってやってください。
カビの発生の条件は、大きく3つです。
1、栄養(人体から出た汗などの汚れ)
2、高温
3、湿気
2と3は防げないですが、洗うことにより、カビの栄養元となる人体から染み出た汗に含まれる塩分などを除去することにもなります。 そうすれば、再発生の余地はありませんね。 ご照会の部分は、〃コバ〃でよいです。ただ、木ではなく革です。 おそらく、染料と蝋による光沢か、顔料による色だしでしょう。 多少、色落ちもしくはツヤがなくなるかもしれませんが、修理の店にご相談されれば、簡単に直ります。


<靴にカビが・・・Part 3>
Q Q&Aあらかた読みました。
痙性麻痺足の記載があったのにも頭が下がります(因みに私は整形外科医)。
さて、本題ですが、まだ購入して間もないクラークスのデザートブーツ(色はサンド)に黒カビが生えてしまいました。下駄箱に入れ ておき(夏場ではありません)取り出してみると黒カビが点々点.............と。靴の色が色だけにかなり目立つのです。
そこで、このHPを探し当て、Q&Aに記載の如く手入れをしてみましたが、落ちません。カビはアルコールで死滅するのは知っていたの で、まずは、消毒用アルコール(80%)を注射器にとり黒カビの点々に1滴づつ垂らす作業をくりかえし「消毒」処理した後にクリー ニングしました。
黒カビは除去出来るのでしょうか?
プロに頼むのが手っ取り早いのでしょうが、周囲に靴クリーニング業者なんてあまり聞いたことがないし。
宜しくお願いいたします。(男性)
A お医者様でいらっしゃるということで(しかも整形外科・・・)、お恥ずかしい限りです。
知らない者の強みということで、大目に見てやってください。また、その文面何かおかしなところや、何か情報などございましたら、 お知らせいただければ助かります。
ご照会の件ですが、難しいだろうというところです。単に表面に付着しているだけなら落ちますし、色が濃ければ目立たなくもなりま すが、カビによって、素材自体が侵食されるというか、変化を起こしていますので、元通りというわけには、いかないでしょう。

クリーニングといっても、服でもそうですが、シミ抜き別料金となっているのはご存じでしょうか。
あれは、最終的には水を使って処理しないと落ちないんですね。知り合いのクリーニング屋さんは、最初から水洗いクリーニングという 方法を実践していますが、それはきれいになります。シミ抜きも特に断りなしに、普通に落ちます。
クリーニングというのは、何でもきれいになる魔法のようなものと考えがちですが、じつはそうでもないということが、よくわかりまし た。ですから、洗っていただけたのでしたら、それ以上の効果は期待できないでしょう。
お役に立てなくて申し訳ありませんが、こんなところです。


<靴が海につかってしまって…>
Q シューズのケアについてどうしても知りたいことがあったので、このページを見つけてメールしました。 クラークスのワラビーを履いていて、誤って片方だけ海の水の中にはまってしまいました。 屋外から帰ってきて、海水は落 としたほうがよいだろうと思い、水で洗い流し、新聞紙を中に詰め、乾燥した部屋に置いています。 水で洗ったのはまずいと思っていますが、靴の中までびしょびしょだったので、つい、そうしてしまいました。 質問の内容ですが、これからのケアの方法について教えてください。スエードにかなりのダメージを与えてしまったでしょうか?  よろしくおねがいします。  (女性)
A ご安心ください。結論から申しますと、貴方のとられた初期対策は、正しいですよ。
ダメージなんてことは、まったくありません。水と革は相性がよいどころか、革に水は必要なものなんです。ただし、使い方次第、おっしゃる とおりこの後のケアが大切です。
普通、雨に濡らさないようになどと言いますが、雨水や地面に溜った水はいろいろな不純物をふくんでいます(足から出た塩分や今回の場合は 海水に含まれる塩分も)。それをそのままにして乾燥させると、その不純物を革の繊維の中に残していくためにトラブル(塩吹き等)が起こる のです。
今回の場合、最も大切なことは海水を吸ってしまった革の塩を抜くということでした。それには、塩抜きの原理(あさりを真水につけて塩を吐 かすようなもの。塩分は、濃度の濃い方から薄い方へ移ろうとする)を使うんです。
貴方がやられたように真水で洗えばよいのです。(時間が経っている場合は水につけておく。このへんはシューケアコラムの 第4回「塩吹き靴の怪」を参照)
このあと大切なのは、水分が蒸発するときに油分を奪っていきますから、乾燥してから油分を補ってやることです。(水仕事の後、クリームを 塗らないと手が荒れるのと同じです。)
貴方の靴の場合は、スウェードなのでクリームが使えません。お気に入りグッズにあるミン クオイルスプレーがよいでしょう。あと、スウェードの毛をブラッシングで起こすようにしてやれば完璧です。
ひとつ心配なのは、左右両方とも洗われましたか? 片方だけ洗われたとしたら、乾燥した後、おそらく色合いなどが多少変ってきますので、 もう片方も濡らすだけでもされたほうがよいと思います。
濃い色の靴の場合は、スウェード用の補色スプレーをお使いください。(シューケアのコーナー参照)


<雨の日に履くと、中が濡れて困ります>
Q ホームページで示されている情報、本当にありがたいです。助かって おります。当方、横浜市在住の会社員(30歳代)です。
自分がいままでいかに革靴をぞんざいに扱っていたかを痛感し、あわてて手入れに力を入れだしたところです。ステインリ ムーバー、メルトニアンのシュークリーム、竹ヨージ、豚毛ブラ シを使い始めました。
これまで手入れをさぼっていたためか、履いている革靴のひとつについて、雨の日に履くと内側に水がしみこんできます。 余り気持ちが良くないものですが、これも自分が悪いのでしょう。で、以下、(初心者の質問で恐縮ですが)おうかがいし たいのですが−−−

@革靴に雨水がしみこんでくるのは、一体靴のどの部分に穴が空いてしまったのでしょう
A修理の手だてはありますでしょうか
B幸い、まだ雨が染みこまない他の靴について、今後手入れの際にどんなことに気をつければいいでしょう

ご多忙のところ恐縮ですが、お手すきの折りにでもHPにアップしてくだされば幸いです。 (もしすでに質問コーナーのどこかに掲載されているようであればごめんなさい)(男性)
A そのように言っていただきますと、苦労して運営している甲斐があります。

この問題に関しましては、お手入れの具合も多少はあるでしょうが、一番大きな点は〃靴は雨の日に履いても水が入ってこ ない〃ということを前提にされていることです。
程度がありますが、靴というものは、雨の日に履いたら中も濡れてあたりまえなのですよ。

ですから雨の日は、その原因の少しでも少ないものを選んで履くしかないでしょう。


1、 ソールが合成の素材であること。
2、 さらにアッパー(足を包む部分の革)も合成の素材であること。
3、 さらに製法がセメント製法、インジェクション製法という、縫ってあるのではなく、接着剤などでソールを取り付けられたもの。
4、 さらにアッパーのデザインに縫い合わせの少ないもの。

お手入れでカバーするには、
1、 ワックス系の靴墨で磨く。特にアッパーとソールの隙間などにも竹ブ ラシ等を使って。
2、 防水スプレーをする。
3、 ソールのうらにミンクオイルやソールトニック(コロニル社製)を塗 る。

ただ、時計にたとえますと生活防水のレベルですので、雨の日に1日中履くといういうのには、無理があります。
穴が開いていなくても水はどこかから入ってくるし、防ぎようもありません。
正確に言えば、縫ってあるということは穴が開いているわけです。 それが、履いているうちに広がったりずれたりすることも原因でしょう。
ですから上記の方法を試してみてください。

あまりお役に立てませんが、こんなところです。


<ジーンズの色が靴に…>
Q さっそくなんですが、最近牛皮でできた、白色のワラビーの靴を購入しました。
一回履いた時、ジーンズの色が靴についてしまって、白色の靴に青い色がついてしまったんです。
どーにか、青い色を落とすことはできますでしょうか??
安月給からがんばってお金をはたいて買った、高い靴だったんですけど・・・。はう。(T_T)
お忙しい中、大変申し訳ないのですが教えて頂けたらうれしいです。
お手数ですが宜しくお願い致します。 (女性)
A こういうことがあるとショックですよね。でも、心配いらないですよ。
では、早速どこにも載っていない秘技を…。
一つだけ確認したいのですが、雨には降られていないですよね。それを前提としてお話ししていきます。
ジーンズがすれただけなら、表面的なものなので、軽い場合は消しゴムでこすってやるだけで十分にきれいになるはずです。 専用の商品もあります。
・Woly社…ガムベロア ¥800
・ORKIN社…スプラッシュブラシ¥800
ガムベロアのほうが目が荒く(砂消しゴムみたい)、スプラッシュブラシのほうが細かいです。この場合は、後者の方がよいでしょう。東急ハ ンズにあります。
コツは、常にきれいな面でこすってやることです。
これでだめなら、スェードシャンプー(メルトニアン)を布に吹き付け、それを指に巻き付けるようにして、先端の爪の部分を利用してひっか くようにこすって汚れを取ってゆくのです。この場合のコツは、水分をなるべく革に移さないように心がけることです。濡らしてしまうと乾い た際にそこの部分だけ色が違ってきたりしますから。それでも大丈夫ですから、怖がらずに…(靴が海につかってし まって…参照)。
少しでも早く取り掛かられることをお勧めいたします。時間が経つほど取れにくくなりますから(服と同じ)。
解りにくいところがあれば、またご連絡ください。
成功を祈っております。


<ジーンズの色が靴に Part 2>
Q お気に入りの赤いヌバックのブーツを購入して(専用のスプレーをし てから)お出かけをして帰ってきてブラッシングをしょうとブーツを見ると、黒い?汚れが!
ジーンズで隠れているはずのブーツに!(ジーンズから出ている所は無事)
絶望の中、原因を考えてみると、そのジーンズで前の日ミンクオイルを塗った黒いブーツを履いていたから。。。しっかり オイルは拭いたつもりだったのですが。
もしかしてジーンズに残っていたそのオイルが、赤いヌバッ クのブーツに移ってしまったのか??それともジーンズの色が 移ってしまったのか???(黒いバックスキンも赤いヌバックのブーツも、Redwingのエンジニヤです)
なんとか少しでも元の状況に戻したいのです。「この商品でこうしたらイイよ。」という助言もお願いします。(男性)
A 処置は、少しでも早いほうがよいと思いますので、薬局に売っている「リグロイン」という染み抜き剤 を、まず使ってみてください。揮発性ですが、靴メーカーでは普通に使っているものです。最初は軽く拭いてやる程度で。 揮発性ですので、あまりゴシゴシやると色落ちの可能性があります。
その後で、シャンプーで洗っていただいたら良いでしょう。
ヌバックなら、スプラッシュブラシよりガムベロアの方が向いていると思いますので、そちらを入れさせていただきました (ヌバックは表革を起毛させたものなので、少々ゴシゴシやってもらっても大丈夫です)。


<雨に降られたので洗ったら伸びてしまいました>
Q はじめまして
1年程履きこんでようやくフィットしてきたウェストンのゴルフですが、 先日大雨にあいましてインソールにカビが生えてしまったので、 あまり気にせず洗濯用の洗剤を使ってカビの生えた内部をブラシで洗い、 洗面器にためた水に靴を丸ごとつけこんですすぎを行ったのですが、 数日後乾燥したくつを履いてみたらサイズが合わなくなってしまいました(全体的にゆるくなってカカトも浮く状態)。
ウェストンの心斎橋店に電話で聞いてみると断定はできないが洗剤を使ったことや靴を水につけ込んだことなど、 いずれかが原因で革の風合いが変質したためではないでしょうかとのことでした。
専門店ではあるけど過去に同様の事例がないのではっきりしたことはわからないとのことでした。 自分なりに他に考えられる原因として思ったのは

1.ソールの中のコルクが水につかって沈み込んだ?(以前ついていた足型が平らになっていたので)
2.皮がのびた?

などですが、いかがなものでしょうか。
上の1が原因ならオールソール張替も考えているのですが、はっきりしないので困っております。 どうかお知恵をお貸しください。 よろしくお願いいたします。 (男性)
A はじめまして。
まず、お書きになられている原因関してですが、(1)の場合はウエストンのコルクは元々板状に成型された物を利用していますので、あまり関係ないと思います。
したがって(2)には違いないのですが、革は濡れて乾くだけで伸びるものではなく、むしろ縮もうとします。(衣類でも洗濯などして縮むように) ですから、あとで洗ったことが原因ではなく、ぐっしょり濡れた状態で履いていた時に、伸びたのではないかと思われますがいかがでしょうか。
ですからその場合ですと、アッパー部分が伸びているわけですので、ソールを張り替えたり、コルクを替えてやっても、あまり効果は期待できないかも知れません。
今回はお力になれそうにありませんが、こんなところです。


<サドルソープで洗いたいけど水がうまく染み込まない>
Q はじめまして、こんにちは。
くつに水濡れのシミが出来てしまい、相談したくてメールをしました。
くつはトリッカーズのウイングスチップのカントリーブーツです。色はタンです。
こちらのHPを見て、今日慌ててくつのお手入れをしました。
今まで何もお手入れをしていなかった為、まずこれまでの汚れを落とそうと、水を濡らして絞ったフキンでふきました。 そうしたら、かかとのかわがこすれてしまっている所やステッチの所に水が染み込みやすいのか、はっきりと染み込んだあとがつきました。
かわの表面に水の染み込みやすい所とそうでない所があるらしく、全体を上手くしめらすことが出来ず、 サドルソープで洗って乾かしてみたものの、うっすらと水濡れのあとがシミになってしました。
これはくつを使用していれば仕方ないことなのでしょうか。
この水濡れのシミは無くすことが出来るのでしょうか。
こうしたくつの場合、くつをムラなく上手くしめらす(乾かす)にはどうしたら良いのでしょうか。
細かいことかもしれませんがお返事をいただけませんか。よろしくお願いいたします。
A はじめまして。
革の仕上げ方法のおさらいですが

・アニリン仕上げ: 最も透明度が高い。皮の風合いを最大限に生かすアルカリカゼイン水性仕上げ。 したがって、傷のない高級品原皮に限られる。
・アニリン調仕上げ: 透明度は高いが、小さなキズなどを隠すために着色剤として染料を使用。
・セミアニリン仕上げ: 染料と顔料を併用。透明度は低下するが銀面模様を残しながら小さな傷を修正する。
・カバリング仕上げ: 無機顔料を使用して傷や染めむらを修正する。透明度は低い。

があります。
カントリーブーツの場合はセミアニリンのように、どちらかというとしっかりとした仕上げが施されているので、 その分きれいな部分は染み込み難い、キズや表面が剥げた部分が染み込み易いわけです。
水が染み込んだところはシミになっていますか?乾いたら元に戻っていないでしょうか?
通常染み込み難い所は、ある程度リムーバーで表面の仕上げ剤を落としてしまい、 スポンジを何度も押し付けるなどして、水を入れるようなイメージで徐々にやっていき、全体を濡らせて頂ければ大丈夫なはずです。
この靴よりもっとしっかりしたガラス加工のような仕上げはリムーバーで拭いたくらいでは 表面の仕上げ剤を払拭する事ができないですが浸透しないわけですから、 どのようなお手入れのクリームなども、無力ということになります。


<白と黒のコンビの革がシミに>
Q はじめまして。○○と申します。
靴に関して困って調べていたところ、御社のサイトを発見しました。
ご質問させていただきたく存じますが、もしQ&Aに載っていたらすみません…。

PIPPIというブランドの、スムースレザー 白と黒のコンビカラーのパンプスを購入し2回目の着用で雨が降ってきたためか、 黒い染料が白い革部分に色移りしてしまいました。。。
購入した靴はこちらになります。→
http://store.united-arrows.co.jp/shop/ua/goods.html?did=6870392
また、添付にて画像をお送りします。

白い革部分にグレーのマークがあるのですが 雨染みではなく黒い染料だと思われます >_<
お出かけ前は、拭いてから撥水スプレーをしました。
白い部分の革はとてもやわらかい、 ちょっと詳しくわからないので申し訳ないのですが、シープスキン?のようなかんじです。
購入時に、注意事項として色移りすることもありますとは書かれておりました。
ネットで検索すると洗い→シミ抜き→補色→撥水加工と出てきます。
自分でシミ抜きできるものなのか、修理屋さんに持ち込んでこのような工程でなおしていただいてもよいのか 迷っています。
また、修理後、再度色移りしにくくなるようなお手入れ方法などはあ りますか? 御社サイトでおすすめなどはございますか?
コンビカラーだと白と黒のクリームを使って磨くと危険ですか?
このようなツルツルピカピカではない素材ですと クリームを使って磨くというのはそもそもよくないのでしょうか?
頑張って購入したとてもお気に入りの靴でショック大です。。
どうかアドバイスいただけますでしょうか? 乱文失礼いたします。お返事お待ち申し上げております。
よろしくお願いいたします。
A はじめまして。
もしかしたら既に何か手を打たれているかもしれませんが、こちらで提供できる解決策は無いといっていいでしょう。
理由は幾つかありますが、まずは革の種類、おそらくシープスキンだと思われますが、それだけでお手上げです。
仮にそうでない、シミを抜くような作業に期待できるとして、黒い革とのコンビになった状態では濡らす事自体がさらなるシミを作る事になるので、これも無理でしょう。
靴だから、革だから何か特殊な方法があるわけではなく、衣料と同じ、もしくはそれ 以上に難儀なわけで、白いシャツにジーンズの色が色移りしたら、シャツだけを漂白すればきれいになるかもしれませんが、 ジーンズと一緒で切り離せない状態でシミを抜けるかといったら、無理ではないでしょうか、しかも漂白もできないし。
考えられるとしたら、上から白の顔料で塗ってしまうくらいですが、革の風合いは消えてしまうので、これで直ったとは言わないでしょう。

その他に関しては、既にあるQ&Aをご参照ください。

en ここに書かれていない悩みがありましたら、メールでお問い合わせください。 en


shoefactory@nifty.com

pagetop

home

Copyright 靴の修理屋 1999-. All Rights Reserved